9月25日(木)、メディア表現領域の2年生が参加する授業『メディア表現演習11』では、身体と表現に向き合う授業が行われました。
今回お招きしたのはインディペンデント雑誌の発行や音楽アーティストのクリエイティブディレクター、そして昨年からは下着のブランドを立ち上げるなど、幅広い分野でご活躍されるharu.先生。
本講義の目標は、自他の身体と、それにまつわる言葉・表現と向き合うことにあります。
自分の肌に一番近い、最小単位のまとうものである“下着”。ワークショップではその“下着”を「他者から与えられたものではなく、自分が本当に身につけたいものを考え作る練習」として制作しました。

まずは、「下着とは何か」「どんな目的で身につけるのか」「どのような下着をつけたいか、あるいは人におすすめしたいか」といった問いを立て、一般的な機能や見た目にとらわれない発想で制作を始めます。

講義の中では「最も肌と近い場所にある下着は、身体を守るものにとどまらずもっと心に近い役割を持つのかもしれない」という疑問も投げかけられ、学生たちは新しい解釈を模索しました。

完成した作品は、「自分だけがこっそり楽しめる、おもしろさに注目したもの」や「心地よさや過ごしやすさといった機能性を重視したもの」、「布を触り模索する中で出てきたデザインの美しさに特化したもの」など、多様な発想が込められ、学生一人ひとりの価値観や表現の方向性が色濃く反映された個性豊かな成果に。

普段はデジタルでの作品制作に取り組むことが多い学生たちにとって、実際に布を扱い手を動かす裁縫作業は新鮮な体験でした。
身体という身近でありながらも今まで意識してこなかったテーマを通して、自身と世界の関わりをより深く考える学びの時間となったようです。
関連リンク
株式会社HUG:https://h-u-g.co.jp/